知っておくと気が楽に!育児ノイローゼの原因は?
子どもを育てている人なら一度は聞いた事がある 「育児ノイローゼ」 。
でも、聞いたことはあるけれど、
育児ノイローゼになるとどうなるの?
もしかしたら自分もそうかも?でも分からない。
という人も多いかと思いますので、今回は育児中なら知っておきたい育児ノイローゼとその原因についてみていきましょう。
どんな人がなるの?育児ノイローゼってなに?
まず、育児ノイローゼとは具体的にどんなものなのかをご紹介します。
育児ノイローゼとは、 育児をしている上で過剰なストレスや疲れ、閉塞感を感じたり、育児や家事に追い詰められているような気持ちになったりしてしまうこと を指します。
簡単にいうと、常に気持ちが追い詰められてしまっている状態って事ですね。
「マタニティブルー」が、育児ノイローゼの引き金に
女性は妊娠をすると、女性ホルモンを含む大量のホルモンたちの分泌が高まり、出産をすると分泌量が平常時に戻る為、体内のホルモンのバランスが急激に乱れます。
ホルモンのバランスが乱れているときは、精神が乱れやすく、また、それにプラスしてママは育児という大変なお仕事を行わなくてはいけない為、自律神経のバランスも崩れやすくなる為、精神的にとても不安定になりやすい状態になってしまいます。
これらの状態を「マタニティブルー」といい、生物学的にも立証されている現象で、2人に1人はかかると言われています。
ただ、多くの人はおおよそ2週間程で、体内のホルモンバランスが整って平常時に戻りますので、安静にしていれば自然に収まるものです。
ですが、実はその期間中に、 育児に対して強いストレス を感じてしまうと、そのストレスは ホルモンバランスが整った後も残り続けてしまい、 育児ノイローゼになってしまう可能性が非常に高くなります。
責任感が人一倍強い人がなりやすい
育児ノイローゼは特にまじめな人、しっかり子どもを育てなきゃ!という責任感が人一倍強い人がなりやすいです。
また、リフレッシュする機会や他者の助けがなく常に子どもと向き合っている状況の 「密室育児」も育児ノイローゼを引き起こしやすい環境といえます。
育児ノイローゼは誰にでも起こる可能性があるものですが、特にストレスの行き場のない人や使命感の強い人は注意が必要です。
【豆知識】 「産後うつ病」と「育児ノイローゼ」は違うもの
育児ノイローゼと一緒によく話題に出る「産後うつ病」についても触れておきます。
産後うつ病と育児ノイローゼは同じだという見解もありますが、基本的に産後うつ病とは、出産後のホルモンバランスの乱れから誘発されるマタニティブルーから来る「うつ」の症状に対し、育児ノイローゼは「育児中の不安・ストレスが原因で起こる症状」と育児全般のストレスが原因と定義されています。
基本的に症状自体はどちらもほぼ同じですが、きっかけが違う事で改善方法にも違いがありますので、まったく同じものとして考えないようにしましょう。
育児ノイローゼの具体的な原因は?
育児ノイローゼの主な原因を、もう少し具体的にあげていきます。
もっとも多いのは、子どもと向き合い「完璧な育児をしなければ…」と思いながらも、なかなか思い通りにいかない子どもの行動や成長、そして育児と並行しなければならない家事の負担などが挙げられます。
例えば、赤ちゃんが泣いているとき抱っこで泣きやませても、布団に下ろすと泣いてしまうなど、まったく自分の思い通りにいかず、どうしても子どもにかかりきりになってしまい、 家のことが全く手に着かない状態が育児ノイローゼを生む一因 となります。
「自分の思い通りに出来ない事」が一番の原因。
24時間ずっと子どもと向き合い、時に叱ってもいたずらをやめない場合や、わがままばかりでなかなか次の行動へ移れないなど、成長期にありがちな行動もストレスを増長させてしまいます。
トイレに行きたくても子供をあやしていてなかなかいけない。
夜泣きで起こされ、ゆっくり寝れない。
今までは、何の不自由なく普通に出来ていた事が一切出来なくなる。
自分の時間軸で物事を進められない事がどれほどのストレスか、少し考えてみれば分かるかと思います。
これほどまでのストレスを、育児に奮闘中のママさんたちは、 ほぼ毎日体感しているのです。
育児ノイローゼに立ち向かうには
もし、育児ノイローゼなのかも?と少しでも感じたら、例え「いや私は違う!」と思っていても、すぐに行動する事をオススメします。
育児ノイローゼは精神的な病気なので、進行すればするほど症状が悪化し治りづらくなるものです。早めに対処しましょう。
一人で抱え込まず、ご主人やご両親、家族の助けを借りる
育児ノイローゼに立ち向かうためには、まずは頼れるところには頼ること。
すなわち、他の人にSOSを出すことが先決です。
人手を増やして育児自体を代わってもらう、または家事の負担を減らし疲れた心と体を休める事が何よりも重要です。
育児中心の生活では、いつのまにか自分自身をおいてきぼりにしてしまいがちです。
育児ノイローゼはそんな自分を後回しにしてしまう人にも起こりやすいので、時にはリフレッシュしたり自分の気持ちを優先させたりするタイミングを持つことも大切です。
自分自身と子どもの両方を大切にできるよう、周囲の助けを借りながら子育てをすることを意識してみてくださいね。
日記をつける
人を頼る事が難しければ、1日の自分の行動、子供の行動を簡単ななぶり書きでもいいので毎日書きためてみましょう。
そして書いた日記を定期的に必ず読み返してみましょう。
そうする事で、「何であんな事でイラついてたんだろう…」「この子はこういうのがイヤだったのかな?」など、自分の行動、子供の行動を客観視出来るようになる為、訳の分からないストレスがどこからくるのか、どうしたらいいのかを分析しやすくなります。
まとめ
私は育児ノイローゼというほどではなかったものの、初めての子がまだ生後1年ほどの時にストレスがたまりすぎて、母の前で子供に対して突然怒鳴ってしまったことがありました。
そうしたら、母は私に対して怒るという事なく、笑いながら
「あんた、まだ生まれて1年しかたってない子にそんなにムカついてどーするのさ。」
と言われてから、確かにそうねと妙に納得してしまい、それから子供に対して意味なく怒鳴ったり怒ったりする頻度が極端に減ったという経験があります。
こういった考え方一つで育児ノイローゼは撃退出来ると思いますが、それにもやっぱり周りの人の支えがあってこそだと思います。
育児ノイローゼはなりかけが一番危険ですので、ちょっとでも「私、ストレス抱えてるかも…」と思ったらすぐに周りの人を頼ってみてくださいね!!
◆文: ヒミツさん(GTMスタッフ)